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連載 『スキです、西郷どん!!』

名勝 仙巌園

桜島を築山、錦江湾を池に見立てた広大で美しい大名庭園。リニューアルした仙巌園に行ってみませんか?

19代島津光久が別邸として構え、その後も歴代当主らが過ごした仙巌園。大河ドラマ「西郷どん」の撮影も行われた名勝庭園ですが、2018年2月に園内にある様々な施設がリニューアル完了!新しくなった仙巌園に早速お邪魔してきました。

まずは世界遺産・反射炉跡にご挨拶。

仙巌園 反射炉跡

大砲の製造のために必要な、鉄を溶かす炉の跡。28代島津斉彬がオランダの書物を参考に造らせました。当時の様子を知りたい人はお隣の尚古集成館へ。1/10サイズの再現模型があり、反射炉の仕組みがよくわかりますよ。

 

続いては、リニューアルした御殿へ。

仙巌園 御殿
御殿はこれまで、ガイドツアーでしか入ることのできなかった場所でした。
それではもったいない!ということで、広く一般に開放することになったそうです。

御殿内の見学ルートを変更したほか、新たに3部屋を公開。
写真撮影や立ち入りが禁止されていた場所が一部OKになるなど、見どころ盛りだくさんなんです!(大人300円、小・中学生150円※入場料別途)

それでは御殿の中をチラ見せ。

仙巌園 御殿

新たに公開されたこちらの部屋から眺めるヤクタネゴヨウ(松)も美しかった…

 

仙巌園 御殿

仙巌園 御殿

ここは外国の要人ももてなしたという「謁見の間」。御殿で最も格式の高い部屋です。
当時から使われているというシャンデリアは家紋入り。奥の部屋に掛かる掛軸の「松樹」は、斉彬の父・27代島津斉興の直筆。迫力があります。

 

仙巌園 御殿

桜島が目の前に見える「居間」は、29代島津忠義が書類の決裁や食事、家族団らんなど1日の大半を過ごした部屋。
ここはなんと、立ち入り&写真撮影がOKに!

仙巌園 御殿

「殿様気分を味わってみたい!」と、とりあえず私もパチリ。

 

仙巌園 御殿

立ち入り可能になった中庭前廊下からは、御殿裏山の奇岩に描かれた「千尋巌」の文字を発見しました。
以前とは見学コースが逆回りのような形になっているので、一度来たことがある人も改めて足を運んでみてください。新たな発見があるはずです。

 

 

たっぷり御殿を堪能し、まっすぐ進むと、朱色が美しい門が現れます。

仙巌園 錫門

(※写真は御殿を出て錫門をくぐった後、振り返りながら撮影したものです)
「錫門」は、かつては藩主とお世継ぎだけが通ることを許された門でした。屋根には薩摩で採れた錫が葺かれていて、その重さはなんと1トンとも!江戸時代にはこの門が正門として使われていました。

錫門を出て、左に歩を進めると目に入るのが「鶴灯籠」。
鶴が羽を広げたような美しい形の石灯籠です。
斉彬の命により蘭学者が研究を重ね、ガス灯を灯したのがまさにこの灯籠なんだそうです。

仙巌園 鶴灯籠

園内には歴史を感じる場所が盛りだくさん。しかも全てが“ホンモノ”。
歴史好きならずとも心が踊ります。

 

 

歩き疲れたら、新たにオープンした「仙巌園茶寮」へ。

仙巌園 茶寮
仙巌園 仙巌園茶寮

2018年2月にオープンしたこの茶寮。
シックでスタイリッシュで、木の温もりにあふれていて、心がほっと落ち着きます。
桜島をイメージしたというセンターテーブルには釜がおかれ、ここでお茶をたててくれるんですって。

仙巌園 仙巌園茶寮

提供しているのは、上生菓子と抹茶or煎茶のセット(抹茶セット1000円、煎茶セット850円)など。

 

仙巌園 仙巌園茶寮

写真は仙巌園限定の茶菓子、飛竜頭(ひりゅうず)。江戸時代の茶会記録に登場するもので、ぎんなんやしいたけ、味噌などが入っています。

仙巌園 仙巌園茶寮

こちらの加壽天以羅(カステラ・450円)は、隣の「土産処 島津のれん」で販売中の明石屋のもの。ほうじ茶とつけあわせはサービスなんですって。蒲生和紙を使った敷紙(書かれた文字に注目ですよ!)は持ち帰りもOKですよ。

 

 

園内には「鹿児島モノ」を取り扱うショップが点在しているので、お土産探しにも困りません♪

仙巌園 仙巌園ブランドショップ

【仙巌園ブランドショップ】
2018年1月オープン。薩摩切子、薩摩焼、屋久杉工芸品など鹿児島が世界に誇る伝統工芸品を取り扱ってます。

 

仙巌園 島津のれん

【土産処 島津のれん】
2018年2月オープン。かるかん、お茶、黒酢なと、島津家と薩摩にゆかりが深い銘菓・名品が揃います。

 

仙巌園 薩摩のれん

【土産処 薩摩のれん】
銘菓、特産品、工芸品、焼酎などなど…鹿児島のお土産がズラリ。揚げたてのさつま揚げや、安納芋なども販売しています。

 

 

今回の滞在時間は約2時間。それでもまだまだ見足りないくらいでした。
鹿児島に住んでいながらキッカケがなくて仙巌園に行ったことがないって人、結構いると思うんです。
でもそのままじゃもったいない!
少し話を聞いただけでも心躍るような“ホンモノ”の歴史がここにはあります。

一度足を運んだら、きっと虜になるはず。(ちなみに私は年間パスポートの購入を検討中…)
ぜひ足を運んでみてくださいね。

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2018年3月、現在の情報です。
最新の情報はご確認の上お出かけください。

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