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社会医療法人 天陽会 中央病院・中央クリニック

【ドクターインタビュー Q&A】
我慢できない関節の痛みを取り除き自分らしい日常生活を取り戻す

社会医療法人 天陽会 中央病院・中央クリニック 

診療科目/ 循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、外科、肛門外科、呼吸器内科、放射線科、麻酔科、眼科、整形外科、リハビリテーション科、救急科

 

年齢を重ねるにつれてつらくなってくる膝、股関節、肩などの関節の痛み。その原因と治療法である「人工関節置換術」について、中央病院の3名の整形外科医、今村勝行医師、栫博則医師、永田政仁医師にお聞きしました。

 

Q.膝や股関節、肩などの関節の痛みはなぜ引き起こされるのですか?

A.私たちの体が動くとき、関節部分の軟骨が骨と骨との摩擦を防ぎ、柔軟性をもたらす役割を果たしていますが、軟骨がすり減って薄くなると、変形性関節症といって関節の動きが悪くなったり、痛みを生じたりします。軟骨が摩耗してしまう主な原因は加齢によるもので、膝や股関節では肥満による過度な負担なども挙げられます。また、怪我などの外傷や遺伝的要因によって発症することがあります。

 

Q.どのような治療をするのですか?

A.症状が軽い初期の時点では、痛みを緩和させる保存療法を行います。しかし、すり減った軟骨が薬などで元に戻るということはないので、湿布や痛み止めの注射、また、リハビリなどの運動療法を続けても痛みが改善せず、生活に支障が出るようであれば、人工関節に置き換える人工関節置換術という手術を行います。長寿化・高齢化に伴い、その症例数は年々増加しており当院でも現在年間200例以上の人工関節置換術を行っています。
現在使われている人工関節の耐用年数は、だいたい20年~30年といわれていて、膝の手術を受ける患者さんの中で最も多い年代は70代の方々です。それより若い年代の方でも必要に応じて手術を行いますが、若いうちに手術を行うと人工関節の入れ替え手術が必要となることもあります。
当院の膝や股関節の人工関節置換術では、術後約2週間で退院できます。肩の場合は、1ヵ月ほど装具を着用しなければならないのですが、歩行できるので早ければ1週間で退院して通院される方もいらっしゃいます。

 

Q.手術後の生活で気を付けることはありますか?

◆膝…正座やあぐらは膝に負担がかかるので、床座ではなくイスに座る洋風の生活を心がけましょう。
◆股関節…以前は術後脱臼が最も心配でしたが、前方アプローチと言って当院では筋肉や靭帯などできるだけ切らずに済む手術を行っており、脱臼することは稀になり、日常生活の制限は少なくなっています。
◆肩…術後1ヵ月は装具を着用しているため、車の運転ができません。装具が外れたら、関節の動きをよくするために無理のないリハビリをした方がいいでしょう。

いずれも、基本的に退院後すぐに日常生活に戻ることができます。ゴルフ界では、人工関節置換術を受けたジャック・ニクラウス氏や人工関節置換術を受けたフレッドファンク氏が活躍している例もあり、体を激しく動かすスポーツ以外は、術後も普通に楽しむことができます。
変型性関節症は、年齢を重ねるにつれて徐々に悪化していくものですが、早期に診断できれば、進行のスピードを遅らせることもできます。進行するほど治療の選択肢が限られていきます。痛みを感じるようになったら我慢しないで、できるだけ早く適切な指導や治療を受けるようにしましょう。

 

▲左から栫医師、今村医師、永田医師。それぞれ肩、膝、股関節のエキスパート

 

<Dr.profile>

<診療時間・休診日>

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    DATA

  • 店名社会医療法人 天陽会 中央病院・中央クリニック
  • 電話番号099-226-8181
  • 住所鹿児島市泉町6-7
  • 営業時間記事内診療時間参照
  • 定休日記事内診療時間参照
  • 駐車場120台
  • アクセス

    鹿児島中央駅から車で11分、金生町(バス停)から徒歩3分、朝日通電停から徒歩2分

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