県道沿いの駐車場に車を停め、緑に囲まれたアプローチを進むと見えてくるのが築70年を超えるという古民家。しん、とした雰囲気が魅力的なこの店を営むのは、ベネズエラ出身のナバーロさんと鹿児島生まれ大阪育ちの茜さん夫婦。

「いくつか物件をみてまわったんですけど、灯籠と緑に囲まれたこのアプローチが、なんとなく別空間に足を踏み入れるような感じがして、気に入ったんです」と話す茜さん。

ご主人のナバーロさんはベネズエラ出身。本国では哲学を学び・教えていたそうで、店名の「エピクロス」は古代ギリシャの哲学者から。

現実の煩わしさからの開放、質素な生活など、エピクロスが唱えた哲学（こんな一言では表現できないほど奥深い考えなんです！ほんとは！）を実現するような空間が店にはあります。

店に入ってすぐにステキ！と思ったランプシェードは、なんと茜さんの手づくりなんだそう。地中海の青とカリブの青、そして太陽をイメージして配色したシンプルながらオシャレな作品。こーゆーの、家にも欲しいです！

そのまま見上げた欄間にも、同じ配色の障子が。

床は改装してフローリングになったとはいえ、しっかりとした日本家屋なのに感じる異国情緒は、こういったこだわりの部分からでてくるものなのだと感嘆しきりでした。

食事メニューは３種類。

写真はAランチ(1400円)でメインは“パペジョン”というベネズエラを代表する伝統料理。牛肉のトマト煮、黒豆の塩煮、プラタノ(調理用バナナ)、ジャスミンライスがワンプレートに。そのまま食べても、混ぜて食べてもOK。

取材時はBランチがクスクス(1200円)、Cランチがポジョエンサルサ ピカンテ(1300円)でした。

なかなかお目にかかることのない料理、新しい味覚との出合いにワクワクしちゃいます。

メニューには「料理も器も全て手づくり」の文字が。

ご主人のナバーロさんは陶芸家としての顔ももっていて、店内にはナバーロさんの作品がズラリ。

「楽焼(らくやき)」をベースにしていて、急速に冷やすことで自然に入るヒビが、2つとして同じものがない一期一会の作品になるのだそう。

そして最近できたという新作がコチラ！

猫の手も借りたいほど忙しいナバーロさんを、6匹の愛猫たちが手伝ってできた作品。肉球のかわいらしさに胸がトキメキます。

陶器は小さいもので800円〜で販売していますので、店内ギャラリーをチェックしてみてくださいね。