豊かな余韻に包まれる「パラゴン」のコーヒーで、本当の“ほろ苦さ”を知る。

いちき串木野市役所すぐ近く、
蔦に覆われた外観が目を惹く店「パラゴン」。

このお店はジャズと珈琲をこよなく愛するマスターの須納瀬さんによって、1976年にスタートしました。

一歩足を踏み入れると、そこには純文学の一コマを切り取ったような、しっとり落ち着いた空間が広がっています。入った途端に(！)感じる居心地の良さです。

店奥には店名にもなっている巨大な“パラゴン”のスピーカーがあり、約5000枚にものぼるレコードのなかからジャズの名曲を、まるで生演奏の如く上質な音で届けています。

「珈琲もジャズの音も同じで、やがて消えてしまうけれど一瞬の豊かな余韻を感じたい」と話す須納瀬さんが淹れるのは、苦みの奥にコクと甘さを表現する自家焙煎の深煎りコーヒーです。

湯の思みと温度で旨みを巧みに引き出していく。

オリジナルブレンド(500円)は、まさに“ほろ苦”の美味しさに目覚める一杯。

そしてコーヒーとともに味わいたいのが、モカロール(420円)です。
まずもってフォルムがお美しい！
甘さ控えめのクリームをしっとりとしたスポンジで包みこみ、表面には砕いたアーモンドを纏わせて…コーヒーとの相性を緻密に計算された、味も食感も、そしてたっぷりとした大きさにも大感激の逸品です。

美味しいコーヒーで一息つきませんか？

＜text／苦みの向こう側の世界を知り、(自称)ワンアップしました田辺です。＞